ネット選挙

musicaparadiso2005-09-14

9月11日の総選挙は自民で単独過半数の296、公明と合わせれば衆議院議席数480の3分の2を超える327議席という結果になった。


自民党の勝利というより、民主党が「小泉」に敗北した。民主党岡田党首を筆頭に言い訳に終始して、地味に終わってしまった。「郵政民営化」だけに的を絞って国民に訴えていた小泉さんの戦略に対して応戦することができなかった。民主党は小泉さんの戦略にはまらないように「問題は民営化だけではない」と必死だったが、小泉さん以上に有権者の関心を引くことができなかった。


世の中、デジタルだなーとつくづく思う。黒か白か、分かりやすくないと受けない。YES or No、どっち?と言われたら、選ばなきゃいけないような気になってしまう。

しかし、本質を捉え、分かりやすく単純化されたように見えることが、論点のすり替えや矮小化によるものなら話は別だ。本当はもっともっと、いろいろ議論があっての選択なら良かったのだが・・・。


しかし、民主党のマニュフェストは自民党のそれに比べれば、具体的で分かりやすかった。マスコミの偏向報道ぶりも民主党にとっては痛かっただろう。共産や新党にとっては言わずもがなだ。もっともっと、政策で議論ができる場がないと、メディアのいいようになってしまうだろう。


小泉さんはテレビ向けの政治家だ。後で考えてみると意味不明の、人を食ったような発言も、ワイドショーやニュースでおもしろおかしく取り上げられるので視聴者の頭に残りやすい。そういえば、先月のEsquire誌ではR&B界で飛ぶ鳥を落とす勢いのPharrel WilliamsやJude Law, Geroge Clooneyと並んで「世界のベストドレッサー」の一人として小泉さんが12位!に選ばれていた。なにしろ、Esquire誌曰く「彼の言っていることは理解できないし(日本語だからなのか、翻訳されても意味不明ということなのか、どっちなんだろう・・・・)あの髪型はどうかと思うが,彼はJFK以来のベストドレッサー」というから外見に対する評価は相当なものである。小泉さんはそういう点でも他の党首に比べてアドバンテージがある。


選挙は政策で決まる訳じゃないんだよな。一言で言うと、いろいろな意味で、「見た目」だ。


僕がこれから期待しているのは、ネット上で選挙活動の解禁。
公職選挙法に抵触するとかで(といっても解釈の問題であり、明記されているわけではないのだが)公示後の政党のネット上での活動は軒並みストップした。個人運営のblogにそれほど影響はなかったと思うが、選挙活動がネットで行えるようになれば、たんぼ道をハチマキ巻いて走り回らなくても、ワンボックスに拡声器をつけて走り回らなくても、有権者に自分の考えを伝えることができるだろう。それに、さまざまな有権者のblogを通して意見が交わされてこそ、ネットの価値があるというものだ。

それでも、実際に会って有権者とふれあうことは大事だ。そういうときは「○○公民館にて午後7時より集会」とか告示すればいい(こう書くと、オフ会みたいな感じだ)。究極はネットでの投票だが、「なりすまし投票」が今以上に行われる可能性があるから実現は難しいだろうなあ。


「なりすまし投票」といえば、僕の住む東京10区で郵政民営化反対でマスコミで騒がれていた小林興起の秘書が逮捕された。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050912i202.htm
26歳の秘書が票欲しさに、後援者の52歳の投票所入場券で投票しようとした、らしい(笑)。入り口で年齢、性別のチェックくらいはしてるだろう。26歳差は絶対におかしい。いくらなんでも、である。小林興起は嵌められたんだろうか・・・。