ナベツネばんざい

musicaparadiso2005-11-22

姉歯建築事務所によるインチキマンション設計は連日報道の通りなんだけど、解体が決まった建物や営業を停止するホテルも出てきた。地震は待ってくれないから、震度5にも耐えられないビルなんか一刻も早く壊しちゃった方が良い。東京の、この街中でインチキマンションやホテルが倒壊すれば周囲のビルや住宅にも危険は及ぶわけで、周りに住んでる人達だって落ち着かないだろう。



だけど、だけど相変わらず行政や、販売したナントカっていう会社はのらりくらりと弁解するだけで人の命が危険にさらされているっていうのに、どういうことなんだろう。計算書を偽造した建築士に罪を全部かぶせてウヤムヤにしようっていうのが見え見えなんだけど、実際は設計事務所、建築会社、販売会社がグルになってやってるに決まってる。だって、実際現場で建築する人にしてみれば、この鉄筋の数はどう考えても少ないだろうとか、ここに鉄筋入れて無くていいのかなーとか、絶対おかしいと気づくはずだ。



それでも、現場からおかしいって声もあがらず、というか知っててやってるから言わないだけなんだろうけど、販売会社だって手抜き工事を知っていて、価格設定していたはずだ。昨日ゼネコンで営業してるセンパイから聞いたんだけど、建物で一番お金がかかるのは床と壁なんだって。考えてみれば当然だ、建物って言うのは四角い箱の固まりだから、結局一つ一つのセルが丈夫であれば集合体としてのビルも頑丈になる。壁や床を厚くすれば、それだけ耐震性もあがるんだろう。だからきっと、壁や床のコンクリートの量や鉄筋の数が原価に占める割合は大きいし、耐震性に直接影響するわけだ。



まーそれでも、この問題の真相が追究されることはないんだろう。建築といえば裏を返せばコワイ人達との癒着もあるワケで、政治家も絡んできっとおいしい思いをしてる人達がいるに違いない。でも何度も言うけど人の命が関わってるからなー。



というわけで、またまた朝日新聞で面白い記事を発見。読売の総元締めナベツネこと渡辺恒雄のインタビューが載っていたんだけど、「企業買収と球団経営」ってタイトルで、そのままズバリなんだけど、これが言いたい放題って言うか歯に衣着せぬと言うか、たぶんこの人の辞書にはタテマエとかそういう言葉は入ってないんだろう。



それで、インタビューの内容なんだけど、TBSの筆頭株主になった三木谷がもともと所有している楽天球団と、TBSが所有するベイスターズとを所有することになった場合、野球協約で禁止している複数球団所有にひっかかるかもしれないってことで、ナベツネのところへ出向いて話し合ったそうだ。



そのことを記者に聞かれたナベツネは「三木谷さんとホリエモンプロ野球へ参入を争ったとき、三木谷さんの方がまだ上品ということで、歓迎するようにオーナーに指示した」とか「ホリエモンが総選挙に落ちた後、武部幹事長から『ホリエモンに会ってくれ』と電話があったが、『プロ野球から排除した人間だから会わない』と断った。まもなくある財界の大物から電話で『ホリエモンカープを売るよう面倒を見てくれ』と頼まれたが断った」とか「ホリエモンは福岡県から出たかったが地盤が競合する山崎拓さんが反対した。だから、亀井静香さんへの嫌がらせとして広島県から出たけど、自民党の公認は出なかった。その借りを返そうという気持ちが、幹事長にあった」



ナベツネにかかれば自民党の大物政治家も政府に陳情にやってきた田舎の県議会議員並の扱いなのだ。それにしても面白いのは楽天の社長はちゃんと名前で呼んで「上品」だと言い、ライブドアの堀江のことは「ホリエモン」呼ばわりだ。相当、堀江のことは気に入らないんだろう、ってことがよーく、よーく分かるのだ。まーほんとこっちの知りたいことをいっぱいおっぱいしゃべってくれるので、ほんと、ナベツネ朝日新聞バンザイと、ここで一言言っておこう(笑)。



とにかく、去年のプロ野球再編問題で古田を中心に選手組合ががんばっているときに「たかが選手の分際で」とかのたまって世間の顰蹙を頂戴したナベツネなんだけど、やっぱりほんとの大物は違う(笑)。