久しぶりに書き込むことになりました。せっかくblogを始めてみたものの、三日と続かなかったです、ほんと情けないっす。
さて、気を取り直して今日は歌謡曲について。7/12読売新聞の朝刊に作詞家・阿久悠のインタビューが載ってました(14面「時代の証言者」)。尾崎紀世彦また逢う日まで」、ピンクレディー、ジュリーなど70,80年代のヒット曲の多くを手がけた方です。氏曰く、今のヒット曲は「歌」じゃなくて「曲」だと。メロディは聞こえるけど、何を言っているのかさっぱり分からない、自分の耳が遠くて分からないのかと思っていたけど、若い作曲家も最近の曲は何を言っているか分からないものが多い・・・。そして、70年、80年代に音楽の王道であった「歌謡曲」はずっと残り続けていくだろうと思っていたけど、今、すっぽりと抜け落ちて無くなってしまった、これだけは今でもわからない、そう書いてありました。
僕が小学生の頃、みんなが口ずさみ、今でもカラオケで歌うような曲は平均して2、30万のヒット曲がほとんどだと思いますが、ここ10年ほどの間で100万枚を超えるヒットが大量生産され、次々と消費されていく時代になりました。CD、タイアップのCM、ドラマを通して耳に入ってくるミリオンセラーの曲達のうち、10年たって、はたしてそのうちのどのくらい心に残っているでしょうか。まさに、消費という言葉がぴったりくる時代。それに比べ、阿久悠筒美京平などに代表される、70年、80年代の「歌謡曲」は、メインストリームではなくなったけど、いつまでも記憶に残り愛されている。
僕は最近の日本の曲にはあまり興味はありませんが、今の時代はヒット曲を量産し、消費していく時代なんだと思います。演歌の前口上の「歌は世につれ、世は歌につれ」は演歌に限らず、流行歌すべてにいえることなんでしょうね。情報やモノがあふれている今のような時代には、ゆっくりと人々の心にしみこんでいくようなやり方ではスローすぎてだめなんでしょうね。
僕は100万枚の一瞬のヒットよりも、20万枚のヒットでも100万人の人がいつまでも口ずさんでくれる歌に惹かれますが・・・